今日の蓋 「福島県広野町」


震災以来すっかり有名になった福島県の沿岸部。
本日の仕事場は広野町
広野町へは、国道288号線で大熊へ、そこから県道と国道6号線を乗りついで南下するルート
磐越道常磐道を乗りついでいわきから北上するルートの二つがあります。
時間はほとんど変わりませんので、経費がかからない南下ルートで広野へ。


大熊町は帰還困難区域。指定の道路以外は走る事ができません。
脇道には進入できないようにバリゲートが施されています。
何もかもが荒れ放題でどんどん自然に帰っているように感じます。



国道288号線には検問があり検問から先は許可証が無いと入る事ができません。
一般車両は右折して県道にまわります。
県道は、山間を切通しや橋で進んでいきます。
殆ど住宅が見られない地域ですが、時折訪れる平坦地にはおびただしい数のフレコンバック積み上げられています。
中身は、除染で出た汚染物でこれだけの数を福島県外で最終処分など到底不可能に思われます。
いっその事、原発敷地内に地下水など無縁な位の深い穴を掘ってそこに捨てればいいんじゃないかな?
除染は進んでいるようですが、住んでいた人たちが帰還できるのは一体いつになるんでしょうか?



お昼に立ち寄ったセブンイレブンから広野火力発電所を望む。
幾らかの人たちは帰って来ているようです。
近隣にスーパーなどが無いので、コンビニが大盛況です。



「2011年4月3日13時キックオフ」
帰路、Jヴィレッジの入り口には今は無き「TEPCO Mareeze」のホーム開幕戦の告知看板が残っています。
かつて福島県には、なでしこリーグの「東京電力マリーゼ」というサッカーチームが存在していました。仙台にあった「YKKフラッパーズ」からチーム移管を受けて設立されました。
現在は、チーム移管でベガルタ仙台レディースになりましたが、もしも原発事故が無かったら、スポーツで福島に勇気を云々といった趣旨で活動していたんだろうな。



大熊町がフルーツ香るロマンの里に戻るのは果たして何年後に…何十年後になるんだろう?
写真にスクリーニング場の看板が出ています。
スクリーニング場とは、除染作業の作業員の着衣の放射線量を計る施設で、GMサーベイメーターという懐中電灯に似た装置で測定します。
ただ通っただけの人は受ける必要はありません。