他007 和田の大仏及び横穴古墳群


この大仏は、横穴古墳群が築造されていた崖面に彫り込まれた磨崖仏で、高さ3.6メートルの大日如来(一説には阿弥陀如来)坐像です。
伝説によると大仏は、大同三年(808年)弘法大師が諸国行脚の時に、この崖面に三鈷(杵の形をして両側に湾曲して分岐した三本の鉾がついた金属製の仏具)をもって彫ったと伝えられています。

現在、大仏の乳部がえぐられていますが、昔、乳不足の婦女子が大仏の乳部を削って飲むと母乳の出が良くなるとの信仰からで、当時、人々の生活に密接なかかわりをもっていたことがうかがわれます。
この付近一帯は、古墳時代、石背(いわせ)の国の中心地であったらしくたくさんの古墳が点在しており、大仏の彫られた崖面にも数十基の横穴古墳が築造されています。
これらは、阿武隈川流域を中心に支配していた豪族の墓跡と考えられています。−現地の案内看板より-

上空をまたぐのは、インターから空港へまっすぐ伸びるハイウェイ。
橋の名前は、大仏大橋。


この杉林の中に和田の大仏があります。


階段は、少々荒れています。
近年は、訪れる人も少なくなっていると推測されます。

弘法大師が三鈷をもって彫ったといわれる磨崖仏。


横穴古墳群、千年以上前の豪族の墓です。

所在地:福島県須賀川市
訪問日:2014年10月13日